2025年8月7日(木)〜8月17日(日)に開催されたワールドゲームスのフライングディスク・アルティメットではアメリカが決勝戦でカナダを13-12で破り、ワールドゲームズ6連覇を果たした。
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その優勝したアメリカのメンバー交代戦術について日本代表サポートメンバーとして参加して山口友紀恵氏が興味深い考察を書いていた。
詳しくは、彼女のブログを読んでほしいが、アメリカは大会通してOセットとDセットを分けずに選手をほぼ均等に回していた、ということである。
・山口友紀恵氏のブログ「新時代(=xy)の幕開けか?」
これはなかなか興味深い。
アメリカ代表は前回ワールドゲームズでもその傾向がかなりあったが、何人かはO中心、D中心という選手がいたような感じだった。
だが、今回は、完全に均等回しだったという。
実は、アメリカの強豪Furyも数年前からOセット、Dセットを決めずに均等回しに近いメンバー交代戦術を採用している。
今回のワールドゲームズ米代表監督のMatty Tsang氏は、そのFuryの監督でもある。
また、同代表コーチのNancy Sun氏は、Furyの元ベテラン選手で2023年までプレーしつつ、メンバー交代等の任務も担っていた。
では、均等回しが今後の新潮流になるのか?
自分の予想では、潮流にまではならずとも、選手次第、監督次第でこの均等回しを採用するチームが出てくる可能性はあると思う。
まず、大前提として、OとDで求められるに能力に違う部分がある。(※同じ部分も沢山ある)
例えば、Oは自分のタイミングで動くことができるが、Dは相手の動きに反応する必要がある。
また、Oでは味方の動きに合わせることが重要だが、Dは1対1が強ければ仕事ができる。
(※もちろんOでもDの動きに反応して逆をついたり、Dでも味方と連携して守ることも大切)
例を挙げていくと、それだけで一つの記事がかけてしまうので省略するが、求められる能力に違うものがある以上、それが得意の選手、苦手な選手がいるのが普通である。
では、全部を高いレベルでこなせる選手は存在するのか。
答えはイエスだ。
そういう選手を14人揃え、均等回しで優勝したのが今回のアメリカ代表なのだ。
では、他のチームに同じことができるのか?
これは、少なくとも短期的には、現実的には多くのチームに中々難しいように思う。
(カナダは今回の決勝では、かなり選手が入れ替わっていたので、その可能性はあるかもしれない)
理由は、アメリカには協会に登録しているアルティ人口が6万人超で、約3.5万人で2位のカナダの倍近くおり、その他の国は全て1万人未満という事実だ。
やはり、競技人口が多いと、いろんな特性の選手が出てくるし、揉まれてレベルも高くなる。
必然的にOもDもどちらも代表レベルでこなせるような選手が出て来やすい。
あとは、OもDも出来るというのは相対的なものなので、相手が自分達よりも弱ければ、当然どちらも通用する、という事実がある。
つまり、アメリカ代表の選手達が単純に他国の選手よりもレベルが高かったので、OもDもこなせた、ということだったのかもしれない。
あり得ない話だが、今回のアメリカ代表14名がいるチームが2つあって、片方は均等回し、もう片方はOセット・Dセットに分けて両者が戦ったらどうなるか、という思考実験をしてみるとどうなるだろうか?
これはあくまで自分の見方だが、アメリカ代表の14名の選手の中でも、OもDもほぼ同じ高いレベルでこなせる選手が複数いた一方で、OまたはDで特徴が生きるだろうなあという選手もまた複数いた。
実際はこんな対戦はあり得ないし、あったとしても結果を予想することは不可能だ。
ただ、一つ言えるのはどんな可能性もゼロではないと言うことだ。
現代の野球で、ベーブ・ルースを超えて、剛速球を投げ、大ホームランを量産する大谷翔平選手が、アメリカより野球競技人口が圧倒的に少ない日本から出現することを世界の誰が予想できただろうか。
では、今後一切、大谷翔平レベルを9人揃えたチームが出てこないと誰が言えるだろうか。
これが、自分が均等回しは潮流にはならなずとも採用するチームが出てくる可能性があるとする理由である。
さて、実際はどうなるか?
今後の大会を見るのが楽しみである。


