アルティメットチャレンジャーが所属していたサンノゼ・スパイダーズの通算成績は4勝8敗。
AUDL西地区で5位(6チーム中)で上位2チームが進出できるプレーオフには進むことができなかった。
結果はあまり芳しいものではなかったが、自分個人としては忘れらないシーズンとなった。
44歳にして初めて経験するプロアルティメットは、とてもチャレンジに満ちたものであった。
まず、シーズンのスケジュール。
AUDLのプレーオフを除いたレギュラーシーズンは開始から終了までは12週間。
そのうち、2週を除いて、毎週試合がある。
一週間に1試合か2試合だけなので、体力的には土日の大会や、6〜7日間毎日試合がある世界大会に比べれば、それほど負荷は大きくないし、回復する時間も十分にある。
ただ、毎週、気持ちを試合モードに持っていくのが14週続くというのは経験したことがなかったので、新鮮だった。
前回のブログにも書いたが、試合が終えてから、終えた試合のビデオを見て改善点を見つけ、次の試合の相手のビデオを見て分析し対策を練り、試合に向けて集中していく。
さらに、それと同時に身体を回復させ、また次の試合に向けて体調を整えていく、ということを、普段の仕事(※)をしながらやっているとあっと言う前に一週間が過ぎて、また新しい一週間が始まるという感じだった。
(※プロアルティメット選手の報酬は少ないため、基本、学生プレーヤー以外はみな、別に仕事を持っている。)
次に、試合メンバー登録について。
チームとプロ契約を結んでいる選手は40人弱いるが、試合に出場できる登録メンバーは20名。
主力メンバーは毎試合登録されるのだが、そうでない自分の様な選手は、アウェイゲームの場合は約1週間前、ホームゲームの場合は数日前に登録メンバーが監督から発表されるまで、自分が登録されるかは分からない。
さらに、ルール上は試合開始直前まではメンバー変更が可能なので、メンバー発表からウォームアップまでの間に登録メンバーに怪我人などが出た場合、未登録の選手が急遽登録される。
そのため、ホームゲームの場合は、通常二人の未登録選手が予備メンバーとして登録メンバーと一緒にウォームアップを行い、万が一の事態に備える。
(アウェイゲームでも同じことは出来るのだが、コスト削減のため、予備メンバーを一人だけにしたり、または全くなしにする場合もある)
自分も2試合で予備メンバーとして招集され、そのうち、1試合では実際に試合に出場することになった。
結局、自分が出場できたのは全12試合中5試合。
シアトルのアウェイで行われたシーズン初戦と2試合目のホーム開幕戦に連続出場した後、数試合登録メンバーから外れ、1試合出場した後、また数試合登録から外れ、シーズン最後の2試合に出場。
2回目の登録から外れている時、1試合だけ予備メンバーとして招集されたのだが、これは試合当日のお昼前(試合は夜)に監督から急遽連絡があり、元々の予備メンバーが怪我をしたので、その代わりとして来て欲しいと言うことだった。
結局、試合出場はなかったのだが、これはかなり新鮮な経験だった。
また、最後のアウェイ2連戦の最初の試合、サンディエゴ・アビエイターズ戦は予備メンバーとして招集されていたのだが、ウォームアップ前に監督から、試合に出場する事になると告げられた。
試合に出場した時の感想は、以前のブログに書いた通りだが、12週間連続で気持ちや身体を上げたり休ませたりするのは中々面白かった。
しかも、自分の場合、試合に出場したり、しなかったり、予備メンバーだったり、というある意味不安定な立場だったので、心身ともに柔軟に対応していく必要があった。
心がけていたのは、あまりピークを作らずに、常にある程度の高いレベルで身体をキープしておくこと。
シーズンは14週あるので、1試合に集中し過ぎて他の試合を落としてしまったり、身体を壊してしまっては意味がない。
また、自分の場合、毎回の試合出場が保証されていた訳ではないので、ピークを作ったのに試合に出られないというとが何度も続いては精神的に持たない。
感覚的にはいつも8〜9割ぐらいの状態を維持しておき、実際に試合に出場する際に残りの1〜2割を埋めるべく上げていく、という感じ。
試合中もこれと似た様な感じで、プレーしていない時も心身ともに常に80%〜90%程度の状態にしておき、自分の名前が呼ばれプレーすることになった際は、ラインナップからプルの間に一気に集中して100%に持っていくというイメージだった。
反省点としては、目立つプレーができなかったということ。
シーズン通して、スロー成功率は92%と悪くないが、アシストもゴールもないし、ディフェンスでブロックもない。
ポーチDで相手にミスらせたのは2回ほどあったが、明確にブロックとか出来ないとアピールにはならない。
スロー成功率は維持しながら、アシストやゴール、ブロックが出来たらもう少し出場の機会が増えてたかもしれない。
まあ、26年アルティメットやってきて、初めてのプロアルティメット、素晴らしいチャレンジが出来たことに感謝したい。
こうやってブログを書いている間にも、来年へのチャレンジにワクワクしている自分がいる。
またチャレンジを楽しんでいきたい。