2011年09月05日

アンチ・ドーピングセミナー

9月3日(土)の学生決勝の後、駒沢競技場内の会議室にて、JADA(日本アンチドーピング協会)の講師を招いてのアンチ・ドーピングセミナーが開催されたので、参加しきた。

アンチ・ドーピングは、ワールドゲームズ種目であるためや、オリンピック競技を目指すためには欠かせない活動だ。
興味はあったのだが、今までタイミングが合わず参加できなかったのだが、今回、セミナーを受講してみて、とても学びが深かった。

まず、なぜドーピングがいけないか。

・ドーピングは選手自身の健康を害する
・ドーピングは若い選手達などに悪影響を及ぼす
・ドーピング違反が発覚すると、チームや競技そのものが信用されなくなる

上記の2・3番目は良く考えた事が無かったのだが、講義を聞いて、全くその通りだと思った。

例えば、100mで現世界チャンピオンのウサイン・ボルト選手だが、素晴らしいパフォーマンスをしても、過去の選手達のドーピング違反が頭に浮かび、「ひょっとすると・・・」と思う人達がどうしても出てきてしまっている。
これは、一生懸命トレーニングをしてきている選手にとっても、見ているファンにとっても、非常に残念なことである。

聞くところによると、来年の世界アルティメット&ガッツ選手権や全日本選手権ではドーピング検査が実施される方向らしい。

スピリット・オブ・ザ・ゲームの前提があるアルティメットでは故意にドーピングを行う選手はいないだろうが、医薬品やサプリメントに含まれている禁止薬物を知らず知らずのうちに服用している、ということはありえる。

ドーピング検査でとても大切なのは、

「疑わしきは罰する」

ということ。

つまり、「知りませんでした。」は通用しないのだ。
それを許してしまうと、その言い訳を悪用する選手が出てきてしまうからだと言う。
悲しいことだが、そういう人がいる以上、しょうがないことなのだと思う。

さて、アンチ・ドーピングについての詳しい話は、ぜひ次回以降のセミナーに参加してもらうとして、ここではアルティメットチャレンジャーが重要だと思った点について箇条書きにしてみる。

・アンチドーピングの規定は毎年(1月1日に)改定されるので、常に最新の情報を知っておく必要がある
・服用している医薬品が大丈夫かどうか不安な場合はJADAに問い合わせするのが確実
・サプリメントは全ての成分が表示されていない場合があるので要注意
・同じ製品名でも形状(顆粒とか錠剤とか)やサブタイトル(ゴールドやローヤル、スーパーなど)で成分が違ってくる
・少しでも不安があるのものは服用しないのが安全
・JADAの公式認定商品(ポカリスエット、ウイダー、アミノバイタル等)はOK(2010年4月22日時点の認定商品リスト

アルティメットのルールと似ているが、毎年更新されるものなので、先輩が言っていた等は通用しない。
また、去年までOKだった商品が、今年から駄目になると言うこともあるとのこと。

それから、海外製のプロテインなどのサプリメントの中には、効果をあげるために、禁止薬物が含まれていることも結構な確立であるらしい。
国内外限らず、信用あるメーカーで成分がしっかり分かっているものを服用するのがベストとのこと。

その他、自分が気になっていた点を聞いてみた。

Q:レッドブルはOKなのか?
何とも言えない。ただ、今のところ、レッドブルが原因でドーピング違反となった例は無い。
また、レッドブルはいろいろな競技会やイベントを主催・協賛しているので、ある程度の信用はあるとの事。
しかし、レッドブルが100%安全と言えるわけでは無いということ。
(レッドブルは生産国によって成分が違ってたりするのでこれも要注意)

Q:酸素カプセルは?
以前はグレーと言われていたが、今はOKとされている。

Q:クレアチンは?
今はOKだが、今後、禁止される可能性はある。

それから、良くある誤解についても、説明があった。

Q:コーヒーはNG?
全く問題ない。コーヒーがドーピングに引っかかるというのは間違い。

Q:禁止薬物を服用していても、検査の1週間前に使用をやめれば問題ない?
正しくない。成分、個人差があるので、一概には言うことができない。
医学的な理由等でどうしても服用しないといけない場合には、医師やJADAにきちんと相談すること。

講義を受けた全体的な感想としては、これはぜひ多くの選手、特に、全日本選手権に参加する選手には受けてもらいたいと思った。

万が一、知らないうちに禁止薬物を摂取していて、それが検査で引っかかってしまった場合、その選手の選手活動に大きな影響を与えるだけでなく、アルティメットと言う競技全体がダメージを受けてしまう可能性もあるのだ。

特に、これからスポーツとして一般に広く認知されようとしているアルティメットという競技にとっては、それが致命的になることもありえると思う。

次回、アンチ・ドーピングセミナーは10月29日(土)に上智大学で予定されている。

アンチ・ドーピングセミナー 2011年10月29日(土)
場所:東京都千代田区 上智大学(四谷キャンパス) 3 号館 349 号室
講師: 公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構(JADA)講師
募集対象: フライングディスク競技者・愛好者・関係者(監督・コーチ・マネージャー・トレーナー、他)
募集人数: 80 名
参加費: 無料
【申込方法】 どちらの日程も、8 月 18 日より、e-メールによる事前申込み。 定員になり次第締め切り。
【記入事項】 希望する日程名(A日程or B日程)、氏名、所属チーム名(複数人数まとめての場合は、全
員の氏名記入)
【受付メールアドレス】 [email protected]
【問合せ先】 JFDA アンチ・ドーピング委員会 角田 090-3649-0401 [email protected]

他人事と思わずに、ぜひ多くの人に参加して欲しいと思います。
posted by Ultimate Challenger at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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