「よう!元気してる?日本はどうだい?サンフランシスコが恋しくなったかな?」(※日本語意訳)
と挨拶の後、こう書かれていた。
「今、2次予選から帰ってきた所。Jamは最後の試合でフュリアスを16-15で破り3位。本戦出場は3チームで。サカイが1位抜け、リボルバーが2位。何とか本戦出れてうれしいけど、少し複雑な気分だね。」
彼は、2002年にバンクーバーに来ていて、フュリアスジョージに所属してたことがあり、その時一緒にプレーしていた。(その年、フュリアスはUPAクラブ選手権を制覇)
実はフュリアスはその頃から主力メンバーがほとんど変わっていない(言い方を変えると、世代交代があまり進んでいない)。当然、自分や彼も気心知れた友人が沢山いる。だから、勝ったのはうれしいけど、フュリアスが予選落ちとなっのは、複雑な気分だったんだろう。
それにしても、UPAのレベルは恐るべし。フュリアスジョージは2008世界アルティメット&ガッツ選手権大会の覇者・カナダ代表メンバーの8割以上を占めていたのだ。
残り2割のメンバーの重要度が大きかったのか、それとも予選とは言え、ハイレベルかつゲームが連続して続くことにチームの主力を占めるベテラン選手が対応できなかったのか(体力的に)。
そういった要素も少しは影響しているだろうが、最大の要因は、UPAのレベルの高さ、層の厚さである。
本戦では、準優勝のアメリカ代表メンバーの95%以上を占め、UPA2連覇中のサカイがベスト8止まりで、そのサカイを破った、昨年UPA準優勝のジョニーブラボーはジャムに準決勝で破れ、結局、そのジャムが決勝でアイアンサイド(ボストン)を破り、優勝した。
もし、予選で最後を一点がフュリアスが取っていたら、ジャムは予選落ちしてたのだ。ギリギリで予選を通過したチームが本戦を制すのだ。一歩間違っていたら、フュリアスが優勝していたかもしれない。
もちろん、スポーツの世界に「もし」や「たら」は意味をなさない。
ただ、日本で同様のことが起こりうるか、と言うとそれは100%無いと断言できる。
このUPAの層の厚さは、そのままアメリカ・カナダのアルティメットの実力・層の厚さに繋がっている。
ところで、ジャムは今年、UPAのどのチームよりもトライアウトを早く行い、終了した。通常なら5・6月まで行われるトライアウトを4月上旬で終え、メンバーを確定し、そこからチーム作りに入っていた。
実はジャムの平均年齢は約30歳。世代交代が遅れているというフュリアスジョージとあまり変わらない。世界大会にはマスター部門で出場した選手も何人かいるほどだ。
ので、正直、今年が最大にして最後のチャンスではないかと思っていた。それをものしてしまうあたりが素晴らしい。メールをくれた親友をはじめ、デイミアンやイードリスなど友達も多いので、すごくうれしかった。
最後に、UPAのサイトで、決勝戦がインターネット生中継されていて、無料で見れたのは最高だった。コメントをメールしたら、解説の人が読み上げてくれた。(コメントは「Let's go Jam from Japan!」)
これ、ぜひ日本でもやったら相当いいと思うなぁ。
もちろん夢の島に見に来るのが肌で感じられるからやっぱり一番良いんだけど、地方の人とか遠くて難しい部分もあるだろうし。
それから、UPAウイメン決勝は劇的なフューリー(Fury)の逆転勝利。
T-10から逆転するなんて、このハイレベルの試合では聞いたことない。フューリーのアレックスに後で聞いたところ、T-10になった後、相手も(連取が)できたんだから、自分達にもできる、と声をかけあって集中したら本当にできた、と。普通できなよなぁ。
フューリーもジャムと同じくサンフランシスコが拠点で、アレックスのほかにもジョディーやアーリーなど(あとコーチのマットも)、友達がいるし、うれしい限りだった。
ジャム&フューリー、おめでとう!
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