決勝戦は文化シヤッター・バズバレッツvsノマディックトライブ。
もうお馴染みの顔合わせである。
ノマディックトライブのオフェンスで始まり、バズがまずブレイク。
1-1となった後、バズが4連取し、5-1。
ノマが一点取った後、バズが3連取し、8-2。
この時点で勝負あり、という感じだった。
後半終盤の15-10のバズリードからノマが相手のミスに乗じてブレイクを重ね、16-14の2点差まで追い付くも、粘りはここまで。
17-14でバズが前人未到の10連覇を飾った。
勝って当然と言われる中、本当に10連覇を成し遂げてしまうバズは本当に凄い。外からは言うのは簡単だが、当然と言われれば、言われるほど、プレッシャーはかかるし、相手は失うものがないから、思い切ってやってくるのだ。
しかもタイトルを持っていると、それを守りに行きがちだが、バズの場合は毎年考えて進化している。
今年の決勝は何だかバズのディフェンスはフワフワした感じだった。
おそらく新しいゾーンディフェンスを試していたのではないだろうか。
オフェンスもミスが多かった。少なくともチャレンジャーが2007ECCで見た世界レベルのプレーでは無かった。
その隙を逃さず、点差を縮めたノマも頑張ったが、全日本決勝という大舞台でさえもリスキーな新しいことを試しながら、確実に勝利するというバズが1枚も2枚も上手だったということだろう。
オフェンスであってもディフェンスであっても、新しいことに挑戦することは当然リスクが伴う。ただし、自分達で考えて新しいことをやっていかないとレベルアップは望めない。
自分達の順位をキープする、もしくは少し上を目指すくらいならば、今までやってきたことを続けていけば良いかもしれない。しかし、日本のトップに君臨するバズの実力はず抜けている。
そこに本気で勝とうとするならば、リスクを恐れず新しいことを考えて実行する必要がある。新しいことを取り入れてしばらくは当然今までやってきたことよりも完成度が劣るので、レベルが落ちるかもしれない。しかし、自分達のものにした時、相手は対応できない。
これを日本のチームで一番実行しているのがバズなのである。
それでは、一生バズに追い付けない。バズが衰えるのを待つのでは無く、積極的にバズを倒しに行く。こういう強い意志が必要だと思う。
それが日本のアルティメットの活性化に繋がり、引いては日本全体のレベルアップに繋がると思う。
各チームの選手はぜひ考えて考えて考えて欲しいと思う。